2/25(土)に教育を気軽に気楽に語る会「コエドカフェ」を行いました。すべての児童がわかりやすく学びやすい、居心地の良い学級運営の「ユニバーサルデザイン教育」を心掛けている窪内直人先生と、通常学級の子どもたちと比べて同じスピードで生活したり授業を行うことが難しい子どもたちが通う「特別支援学校」にお勤めの窪内悠華先生(直人先生の奥様)をお招きして、お二人の視点から授業づくりや子どもたちへの接し方についてお話をうかがいました。

ユニバーサルデザイン教育とは 

ユニバーサルデザインとは、ユニバーサル=普遍的な、全体の、という言葉が示しているように、「すべての人のためのデザイン」を意味し、年齢や障がいの有無などにかかわらず、最初からできるだけ多くの人が利用可能であるようにデザインすることをいいます。

この考え方を教育分野に取り入れているのが「ユニバーサルデザイン教育」です。学校の中、学級の中にはいろいろな特性をもっている子どもたちが混在しています。文字を書くことが得意な子、耳から情報を取得することが苦手な子、人前で発表するのは苦手でも深く考えることが得意な子など。子どもたちの多様なニーズ、多様な特性に対応していくために「ユニバーサルデザイン」の考え方がどの子も楽しく学習していくために、そして幸せに暮らしていくために必要なものとなっています。

主語は子ども 

直人先生がお話しされていた中で「困っている子が一番困っているんですよね」という言葉がありました。これは主語を教師ではなく、子どもに置いて考えているからこその言葉だと思います。困っている子を見て、教師として何かできないかと考えることは自然なことですが、「何かしてあげる」と考えるのではなく、まずは学校の中での時間を過ごしている主語を子どもに置き、どんなことに困っているのかに寄り添い、理解することを大事にされていることが直人先生から伝わってくるようでした。
また、悠華先生には特別支援学校での実践をお話しいただきましたが、遊びと学びの境界線がないように感じているということでした。その中で、子どもたちの好きなもの、ことを生かした支援、指導法を見つけて子どもたちにより添っていると聞き、直人先生のお話しとの共通点も感じることができました。子どもの「好き」からスタートしているので時間はかかりますが、徹底的に子ども目線で考え抜く軸と本当に子どもの気持ちを大切にされている信念を大切にされていると感じました。

参加者の皆さんからの声

・とても興味深く聴かせていただきました。惜しみない実践のシェアに感謝です。子どもの特性をよく見ながら、適切な声掛けやサポートをしていきたいと思いました。(小学校教員)
・お話をしてくださったお二人の内容が素晴らしかったです。「個に応じた指導」と言うのは、簡単ですが、実践するのは易しくないはず。素晴らしいお二人でした。(教育委員会)
・またこのような機会があれば是非参加させていただきたいです。(主婦)
・ありがとうございました。インクルーシブ(包摂的)教育、非常に興味深いテーマと思いました。(一般企業)

アイスブレイクで参加者の皆さんの心をほぐしていただいたり、zoomのチャット機能を使って参加者の皆さんで活発に意見交換したりしながらの90分間はあっという間に過ぎていきました。3人のお子さんのパパ、ママでもある窪内夫妻。寝かしつけの時間帯にも関わらず、お二人で寝かしつけを交代しながらお話ししてくださいました。
本当にありがとうございました!
また、参加者の皆様も夜遅くまでのご参加ありがとうございました。次回のコエドカフェもお待ちしております!